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腰痛 脊柱管狭窄症

2014.07.17 | Category: 腰痛

 
 

腰部脊柱管狭窄症とは?

 

 

脊柱(背骨)の基本構造

 

背骨まず、背骨は脊柱と総称され、頚椎(7個)胸椎(12個)腰椎(5個)24個の骨で形成され、仙骨(5個)~尾骨(だいたい4個)へ連結されています。仙骨と尾骨は骨が癒合し一つの骨になっているが、元は頚~腰の骨のように個別に分かれていました。

人が二足歩行になり、体重をしっかりと支えて姿勢と動作が安定するように癒合したとも言えると思います。

 

一般的な背骨単体の基本構造は椎体、椎弓、上下左右後方の突起で形成されます。

椎弓で囲まれた部分を椎孔と呼び、椎孔が連なってできた空間を脊柱管と呼びます。この中を脊髄が通り、これを結合組織(硬膜クモ膜など)や骨膜で囲まれ、さらに脊髄液で満たされて保護されています。

 

また、椎体と椎体の間には軟骨でできた椎間板が存在し、背骨にかかる様々な衝撃を和らげてくれるクッションのような役割をしています。

 

 

脊柱管狭窄症の病態・特徴

 

上に記載した脊柱管が、骨の変形・何かしらの疾患の影響・先天的なもので脊柱管が狭くなり、そこを通る神経が圧迫をうけて腰の痛み、脚の痛み・痺れ・感覚運動障害等を引き起こすことを脊柱管狭窄症と呼びます。

 

通常は加齢による脊髄変性症でみられる症状ですが、椎間板ヘルニア骨粗鬆症腫瘍によって起きる場合もあります。
発症年齢は
50代~80代に多く、腰を反った姿勢で神経と血管が圧迫を受けやすくなり症状が強く出やすくなるという特徴があります。
 

その他、歩行時に徐々に足に痺れや痛みが出現し歩行困難になるが、椅子に腰掛ける・前かがみになって休むと回復する間欠性跛行という症状がみられます。

前かがみ(=腰部前屈)姿勢では腰椎の反りが緩和し脊柱管の内腔が広がるので神経圧迫症状が減少するため、下肢症状が軽快します。
 

また、神経が圧迫をうけるパターンにより以下の3つのタイプに分類されます。

 

 

①神経根型

脊髄の硬膜を神経の束が通り抜け、椎体の間から左右に出て行くまでの部位で神経が圧迫されておこる状態です。左右のどちらか一方の下肢に痛み・痺れ・間欠性跛行の症状が出ます。

 

②馬尾神経型

脊柱管の中を通っている脊髄神経が馬の尻尾のように何本にも広がり分かれている神経束が圧迫をうけておこる状態です。両下肢への痺れ・痛み感覚障害に加え、排尿排便障害(膀胱・腸を管轄する神経が圧迫される)を起こすこともあり、手術が必要な場合もあります。

 

③混合型

神経根と馬尾神経が同時に圧迫を受けて両方の症状がおこる状態です。

 

 

 

治療方法と対処法

 

治療方法

 

①のタイプで症状が軽い場合は以下のような保存療法が適用されます。

 

薬物療法

⇒非ステロイド消炎鎮痛剤・貼付薬・塗り薬・内服薬などで鎮痛を図ります。

 

理学療法

⇒超音波治療・温熱療法・腰椎牽引で循環改善を図ります。

 

装具療法

⇒コルセットなどで腰部の安定化を図ります。

 

神経ブロック療法

⇒「痛みをブロック=神経節への痛みの情報伝達を遮断する」ことや、炎症を鎮静させる目的で局所麻酔薬を駐車します。硬膜外・神経根ブロックがあります。

 

 

のように馬尾神経障害の症状で排尿・排出障害がある場合は手術が適用されます。

この際、「脊柱管を広げることで神経への圧迫を取り除く=圧力を下げる」ことが目的となります。脊柱管を狭くしている部分の骨や靭帯を削る手術が行われます。

 

 

 

対処法・予防法

 

・姿勢に気をつけ負担のかかりにくい姿勢をこころがけましょう。
(座りっぱなし・立ちっぱなしなど長時間の同一姿勢で頚や腰の血流が滞り、障害が起こりやすくなります。)

 

・年齢に合わせた、身体に負担のかからない適切な運動を心がけます。
(安静にしすぎて身体を動かさなければ筋肉の柔軟性・血流が悪くなりかえって悪影響になります。)

 

・食生活に気をつけます。偏った栄養摂取は避け、状態に合わせた正しい水分補給を心がけていきます。
(暴飲暴食は肥満の原因となったり栄養不足などから、関節への負担を大きくしたり痛みをつよく原因にもなるため注意が必要です。水分補給も、季節や状態に合わせて電解質・糖質の適度な補充や、カフェイン摂取からの脱水なども気をつける必要があります。)

 

 

 

鑑別が必要な疾患

 

似たような下肢症状を引き起こす疾患としてはヘルニアによる坐骨神経痛真性坐骨神経痛)や、殿部の筋肉の部位で坐骨神経が圧迫をうけるタイプの坐骨神経痛(仮性坐骨神経痛)などがあり後者は梨状筋という筋から圧迫をうけるため、梨状筋症候群とも呼ばれます。

 

腰部ヘルニアでは主に前屈位で椎間板が飛び出て症状がつよくなるため、腰を反って(後屈)で悪化し前屈で軽減する狭窄症とは違いがあります。また、好発年齢や間欠性跛行の有無も違いがあります。

 

間欠性跛行をきたす疾患として閉塞性動脈硬化症があります。

この症状をおこす疾患でバージャー病と呼ばれる疾患があります。抹消動脈に血栓が生じ、閉塞することで循環障害をおこす疾患で、圧倒的に男性に多く、発症した人のほとんどが喫煙していることが大きな特徴の疾患です。

 

循環不全での間欠性跛行では足の指先にチアノーゼ症状がみられたり、抹消動脈の拍動が消失する、などの特徴があり、神経性のものと鑑別されます。

股関節に臼蓋形成不全などの疾患があり、股関節が不安定な場合などは周囲の筋肉で関節の安定化を補助するため、この慢性的な筋の緊張により循環障害を引き起こす場合もあります。

 

臼蓋形成不全とは股関節の骨盤側(受け皿)の骨と、大腿骨頭の適合性(受け皿の深さが浅く不安定)が悪くなっている状態のことで、先天的な要因が大きいようです。

 

 

                       

 

 

保存療法が適応される際のケアや、循環改善のための治療、炎症緩和のための超音波での治療など当院で対処・治療も可能です。

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