腱板炎・腱板損傷

2015.01.16 | Category: 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 
 

腱板炎

 

肩関節周囲炎いわゆる四十肩五十肩と呼ばれる疾患の1つに「腱板炎(正確には肩腱板炎)」があります。

今回はこの腱板炎について書いていこうと思います。

 

 

※肩関節についてはコチラをご覧下さい

肩関節とは?

 

※肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)の定義はコチラをご覧下さい

肩関節周囲炎 病態と種類

 

 

 

 

腱板とは?

 

以前にも書きましたが、肩関節の「腱板」とは肩関節のインナーマッスルのことを指し、棘上筋棘下筋小円筋肩甲下筋の4筋で構成され、上腕骨頭を抱きかかえるように付いておりローテーターカフ(回旋腱板)と呼ばれています。

 

この腱板の機能は、肩関節動作時において上腕骨頭と肩甲骨の関節窩の求心作用であり、多種多様な方向へ運動が可能な肩関節の安定性の確保に非常に重要な役割を担っており、単筋で安定作用を出すわけではなく、肩腱板四筋の連動で行っているといえます。

 

回旋腱板が働かない状況では、アウターマッスルの大きく肩関節を動かす力に対して関節を安定させる作用がない(肩甲上腕関節の支持・求心機能)がなくなり、容易に亜脱臼を起こすといわれています。

 

 

この肩腱板の起始・停止・支配神経・作用を簡単にまとめてみました。

 

 

①棘上筋

起始:棘上窩内側2/3と肩甲棘上面

停止:上腕骨大結節上面および肩甲上腕関節関節包

支配神経:肩甲上神経(C5-6)

作用:肩関節の外転・外旋・内旋、他腱板筋と共同して肩甲上腕関節の安定化

 

②棘下筋

起始:棘下窩2/3および棘下筋膜

停止:上腕骨大結節中央部および肩甲上腕関節関節包

支配神経:肩甲神経(C5-6)

作用:肩関節の外旋・水平外転・外転、他腱板筋と共同して肩甲上腕関節の安定化

 

③小円筋

起始:肩甲骨背面外側上部1/2(棘下筋の外側)

停止:上腕骨大結節下部と肩関節関節包

支配神経:腋窩神経(C5-6)

作用肩関節の外旋・内転・伸展、他腱板筋と共同して肩甲上腕関節の安定化

 

④肩甲下筋

起始:肩甲下窩および肩甲骨肋骨面

停止:上腕骨小結節・小結節稜

支配神経:肩甲下神経(C5-6)

作用:肩関節の内旋・水平屈曲、他腱板筋と共同して肩甲上腕関節の安定化

 

 

肩腱板4筋

 

 

 

 

腱板損傷

 

腱板損傷とは腱板炎腱板断裂部分断裂完全断裂)など全ての腱板疾患を総称した名称で、この内の腱板炎が特に四十肩五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎に含まれることが多いのですが、部分断裂・完全断裂でも痛みや制限は肩関節周囲炎の範囲に症状が発生するので鑑別が重要になります。

 

特に棘上筋腱烏口肩峰弓(アーチ)の問題もあり、物理的・生理的にも最も障害が起こりやすく損傷の割合が高いです。

 

 

※烏口肩峰弓(アーチ)に関しては関しては肩峰下滑液包炎の項を参照ください。

「肩峰下滑液包炎」内の「肩峰下滑液包 症状」をご覧下さい

 

 

 

腱板損傷 原因

 

主な原因としては、外傷による損傷(断裂)や加齢による変性により損傷しやすい状態になっておこるもの、オーバーユース(使い過ぎ)などが挙げられます。

 

もともと腱板の変性があり、そこに転んだ等の外力が加わり起こることが多いようです。傷がついて変性を起こしている腱板は薄くなり(筋委縮)、肩関節外転・屈曲動作の際に周囲筋で代償を起こすため動作自体は可能な場合も多いので注意が必要です。

 

慢性の肩こり筋の伸縮性低下)がある場合も腱板の筋機能低下を招きやすく、急な動作で損傷を起こしやすい状態であり、小さな損傷を繰り返し腱板の変性をきたすことが多いので気を付けて診ていく必要があります。

 

このような小さな損傷時は痛みが伴わない場合もあり、徐々に損傷範囲も広がっていくため、肩関節動作時つっかかりがみられたり違和感などを伴う場合は早めに医療機関を受診されることがおすすめです。

 

 

検査法・徒手テスト法

 

外転テスト

肩関節外転時の状態を診ますが、以下の2つの方法で行います。

シンプルですが肩関節の状態を診る上では非常に重要で有効なテストになります。

 

・自動外転(自分で外転を行う)

・他動外転(脱力した状態で術者に外転をしてもらう)

 

腱板損傷時(特に部分断裂腱板炎)では外転角度60°~120°の範囲で痛みを起こし、120°以上の外転で痛みが消失することがあります。

この現象は有痛弧(ペインフルアーク)と呼ばれますが、肩関節外転角度60°~120°の間で肩峰と上腕骨大結節の間隙が狭くなり、この間に存在する肩峰下滑液包・腱板(棘上筋腱)への圧迫力が最大になるため、この領域で病変部に疼痛を起こします。

しかし外転角度120°以上になると肩峰と上腕骨大結節の間にあった肩峰下滑液包という袋が関節包部に滑り込むため、再び両者の間隙が拡大して痛みが消失・減弱します。

肩峰下滑液包炎の場合にも陽性となるテストです。

 

上記のように自動外転60°~120°で疼痛が発生しても肩関節外転動作が可能な場合(①)と、それ以上は上げれない場合(②)では意味が違ってきます。

さらに、自動外転は不可能であっても他動外転はOKな場合(③)他動外転も不可能な場合(④)でも、それぞれ意味合いが変わります。

 

また、自動外転時は頚部筋などを使って鎖骨ごと巻き込んで肩関節を引き上げて外転する場合もあり、パッと見は外転できているように見えますが頚部の代償動作を外すと肩関節自体は外転できていない、ということもあるので注意が必要です。

このような肩関節動作を頚部で引いて代償をすることが慢性化すると、胸郭出口症候群の症状を二次的に引き起こすことがあります。

 

①…肩峰下滑液包炎(癒着なし)、腱板部分損傷、腱板炎など

②…肩峰下滑液包炎(癒着あり)、凍結肩(腱板拘縮)、腱板部分断裂など

③…腱板断裂(主に完全断裂)

…炎症期の肩関節周囲炎、広範囲の腱板炎、拘縮範囲の広い肩関節周囲炎(凍結肩)

 

 

 

ドロップアームサイン(落下テスト)

別名「落下テスト」とも呼ばれ、主に上記外転テスト(③)の場合にセットで行うことが多いテスト方法で、ペインフルアーク陽性時(①)にも行います。

 

まず、他動的に外転を行い90°付近で術者は手を離し患者にその体勢を一定時間保持してもらい、ゆっくりと下げていってもらいます。

この時に、痛みが誘発されて体制を保持できなくて落下したり、ゆっくりと下げれず落下してしてしまう状態で陽性となります。

術者は手を離した際に患者の腕が落下してくることを念頭に入れておき、落下の衝撃で痛みを悪化させないように支えてあげる準備をして下さい。

 

このテストは主に腱板断裂を疑うテストですが、肩峰下滑液包炎などでも陽性になることがあるので、症状を診る1つの目安として考えた方が良いかと思われます。

また、このテストは自動外転で痛みがつよい場合にはあえて行わないこともあります。

 

 

                            

 

もみの木整骨院仙台鈎取店では、しっかりとテスト法を行って患部の状態を診てから施術にあたり、状態の説明をしていくように努めていますので、肩関節に苦しさやつっかかり感などの違和感がある場合は是非ご相談下さい。

肩こりなどで肩関節周囲の腱板機能が低下していることも多く、痛みが出てからでは長期化することも多いのでご注意下さい。

 

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