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石灰沈着性腱板炎

2015.11.11 | Category: 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 
 

四十肩・五十肩 石灰沈着性腱板炎

 

肩関節周囲の軟部組織が退行性変性をきたし発症する肩関節周囲炎。いわゆる四十肩五十肩

今回は四十肩五十肩の一つに含まれる石灰沈着性腱板炎について書いていこうと思います。

 

※肩関節の特徴や、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)の定義・病態・種類などは過去のトピックスをご覧下さい。

   肩関節の特徴 ⇒ 四十肩・五十肩 肩関節とは?

   四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の定義・特徴 ⇒ 四十肩・五十肩 病態と種類

 

 

 

 

石灰化とは?

 

まず身体の組織に石灰が沈着するとはどういうことなのか?というと、身体は血液中・細胞内には一定量のカルシウムが必要で、多ければ排出され、足りなければ骨から補充され、濃度を一定に保つようになっています

 

そもそも血液中・細胞内のカルシウムは細胞の働きや神経反応など生命維持に欠かせない機能を担っており、生きるために必要不可欠な要素です。

 

この血中・細胞内カルシウムが不足すると、骨からカルシウムを補充し、濃度の安定化を図ろうとするのですが、これが骨の代謝バランスを崩すことになり、逆に血液中のカルシウム濃度が上がってしまい(カルシウムパラドクス)、体外へ排出されないカルシウムは組織へ沈着してしまうことがあります。

 

ホルモンで調整されているため、ホルモン自体が分泌減少したりすることによっても起こり、骨粗鬆症を引き起こす原因にもなります。

 

骨粗鬆症の方はカルシウム不足であるのに、血液検査では血中カルシウム濃度が高くなってしまうのは、このカルシウムパラドクスが関係します。

 

それ以外でもカルシウムは腸で吸収されますが、消化機能が低下している状態だと、吸収率が悪くなるため、内臓疲労の有無も影響してきます。

 

また、負荷のかかりやすい部位(股関節・足関節などの荷重関節)や、使用頻度が高く疲労を起こしやすい部位(肩腱板・手関節など)では循環障害が起きやすく、滞りが生じた結果、カルシウム沈着が発生することが多いです。

それを身体が異物と判断して炎症を起こすことで、激しい痛みが発生します。

 

特に肩関節に沈着した際は寝れないほど痛むこともあり、非常に苦痛となります。

 

 

 

 

石灰沈着性腱板炎

 

 

石灰沈着性腱板炎とは、主に肩関節の棘上筋停止部付近に好発し、40代~60代女性に多いといわれる疾患です。

急発症し夜も寝れないほどの激痛を伴うことが多く、物を持つ・後ろに手を回すなどちょっとした動作がきっかけで痛みが増してくるケースが多いのが特徴です。

 

ただ、石灰化していても無症状のことがあります。

 

肩関節石灰化これは、棘上筋腱停止部付近が腱板の構造上弱く、石灰化しやすいとされていますが、この石灰が腱板と肩峰の間で緩衝作用を司る肩峰下滑液包内に流れてしまうことで、炎症を伴った激痛が起こるとされています。(右図参照)

 

この際、肩峰下滑液包は炎症により、腫れ熱感を伴い、皮膚が発赤します。また、水が溜まった様に浮腫むように腫れることもあります。

 

このような場合は、腕をどんな状態にしても痛みがつよく、安静時痛もあり勿論動かすことができない状態になってしまうため、応急処置として三角巾などで腕を吊って処置をし、整形外科を受診してもらうようにします。

 

通常であれば、2~3ヶ月で落ち着きますが、この間に肩を動かさないことにより、他の組織が癒着を起こすため痛みのない範囲で肩を動かしたりしてリハビリをするなどの予防が必要です。

 

発症の背景には、循環不全による老廃物(カルシウムなど)が留まりやすい状態、いわゆる「こり」が慢性的にある場合に多く発症しやすく、「こり」による循環不全によるカルシウム沈着筋関節制限がバックホーンにありちょっとした動作で痛めて発症するパターンなどが代表的です。

 

石灰化  石灰化2

   石灰化した肩関節の2例)

 

 

 

 

予防

 

 

予防法としては、有酸素運動など全身循環アップや、肩関節を保護する肩腱板(ローテーターカフ)の強化、体操・ストレッチによる筋・関節制限緩和などが代表的です。

 

肩こりは自覚症状があまりない方も多いです。「痛み」が出てから「こり」とそれによる「制限」に気づくことも多々ありますが、痛みが出てからでは治るまで時間がかかるパターンが多いです。

特にスマホが普及した現代社会では、姿勢が悪くなりやすく、肩が内側に入ってしまい肩関節に制限が出やすいので、しっかりとケアをすることで予防につとめてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

                     

 

 

 

もみの木整骨院仙台鈎取店では、肩の検査法を行って状態を診てから施術・説明にあたるようつとめていますので、肩の痛みや違和感などがある場合は気軽にお問い合わせください

 

の痛み以外でも、むちうちをはじめとした交通事故治療や、腰痛膝痛身体の歪みなど様々な身体の悩みは、仙台市太白区仙台南インター近くにありますイオンスーパーセンター鈎取店2Fもみの木整骨院仙台鈎取店までご相談下さい!

腱板炎・腱板損傷

2015.01.16 | Category: 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 
 

腱板炎

 

肩関節周囲炎いわゆる四十肩五十肩と呼ばれる疾患の1つに「腱板炎(正確には肩腱板炎)」があります。

今回はこの腱板炎について書いていこうと思います。

 

 

※肩関節についてはコチラをご覧下さい

肩関節とは?

 

※肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)の定義はコチラをご覧下さい

肩関節周囲炎 病態と種類

 

 

 

 

腱板とは?

 

以前にも書きましたが、肩関節の「腱板」とは肩関節のインナーマッスルのことを指し、棘上筋棘下筋小円筋肩甲下筋の4筋で構成され、上腕骨頭を抱きかかえるように付いておりローテーターカフ(回旋腱板)と呼ばれています。

 

この腱板の機能は、肩関節動作時において上腕骨頭と肩甲骨の関節窩の求心作用であり、多種多様な方向へ運動が可能な肩関節の安定性の確保に非常に重要な役割を担っており、単筋で安定作用を出すわけではなく、肩腱板四筋の連動で行っているといえます。

 

回旋腱板が働かない状況では、アウターマッスルの大きく肩関節を動かす力に対して関節を安定させる作用がない(肩甲上腕関節の支持・求心機能)がなくなり、容易に亜脱臼を起こすといわれています。

 

 

この肩腱板の起始・停止・支配神経・作用を簡単にまとめてみました。

 

 

①棘上筋

起始:棘上窩内側2/3と肩甲棘上面

停止:上腕骨大結節上面および肩甲上腕関節関節包

支配神経:肩甲上神経(C5-6)

作用:肩関節の外転・外旋・内旋、他腱板筋と共同して肩甲上腕関節の安定化

 

②棘下筋

起始:棘下窩2/3および棘下筋膜

停止:上腕骨大結節中央部および肩甲上腕関節関節包

支配神経:肩甲神経(C5-6)

作用:肩関節の外旋・水平外転・外転、他腱板筋と共同して肩甲上腕関節の安定化

 

③小円筋

起始:肩甲骨背面外側上部1/2(棘下筋の外側)

停止:上腕骨大結節下部と肩関節関節包

支配神経:腋窩神経(C5-6)

作用肩関節の外旋・内転・伸展、他腱板筋と共同して肩甲上腕関節の安定化

 

④肩甲下筋

起始:肩甲下窩および肩甲骨肋骨面

停止:上腕骨小結節・小結節稜

支配神経:肩甲下神経(C5-6)

作用:肩関節の内旋・水平屈曲、他腱板筋と共同して肩甲上腕関節の安定化

 

 

肩腱板4筋

 

 

 

 

腱板損傷

 

腱板損傷とは腱板炎腱板断裂部分断裂完全断裂)など全ての腱板疾患を総称した名称で、この内の腱板炎が特に四十肩五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎に含まれることが多いのですが、部分断裂・完全断裂でも痛みや制限は肩関節周囲炎の範囲に症状が発生するので鑑別が重要になります。

 

特に棘上筋腱烏口肩峰弓(アーチ)の問題もあり、物理的・生理的にも最も障害が起こりやすく損傷の割合が高いです。

 

 

※烏口肩峰弓(アーチ)に関しては関しては肩峰下滑液包炎の項を参照ください。

「肩峰下滑液包炎」内の「肩峰下滑液包 症状」をご覧下さい

 

 

 

腱板損傷 原因

 

主な原因としては、外傷による損傷(断裂)や加齢による変性により損傷しやすい状態になっておこるもの、オーバーユース(使い過ぎ)などが挙げられます。

 

もともと腱板の変性があり、そこに転んだ等の外力が加わり起こることが多いようです。傷がついて変性を起こしている腱板は薄くなり(筋委縮)、肩関節外転・屈曲動作の際に周囲筋で代償を起こすため動作自体は可能な場合も多いので注意が必要です。

 

慢性の肩こり筋の伸縮性低下)がある場合も腱板の筋機能低下を招きやすく、急な動作で損傷を起こしやすい状態であり、小さな損傷を繰り返し腱板の変性をきたすことが多いので気を付けて診ていく必要があります。

 

このような小さな損傷時は痛みが伴わない場合もあり、徐々に損傷範囲も広がっていくため、肩関節動作時つっかかりがみられたり違和感などを伴う場合は早めに医療機関を受診されることがおすすめです。

 

 

検査法・徒手テスト法

 

外転テスト

肩関節外転時の状態を診ますが、以下の2つの方法で行います。

シンプルですが肩関節の状態を診る上では非常に重要で有効なテストになります。

 

・自動外転(自分で外転を行う)

・他動外転(脱力した状態で術者に外転をしてもらう)

 

腱板損傷時(特に部分断裂腱板炎)では外転角度60°~120°の範囲で痛みを起こし、120°以上の外転で痛みが消失することがあります。

この現象は有痛弧(ペインフルアーク)と呼ばれますが、肩関節外転角度60°~120°の間で肩峰と上腕骨大結節の間隙が狭くなり、この間に存在する肩峰下滑液包・腱板(棘上筋腱)への圧迫力が最大になるため、この領域で病変部に疼痛を起こします。

しかし外転角度120°以上になると肩峰と上腕骨大結節の間にあった肩峰下滑液包という袋が関節包部に滑り込むため、再び両者の間隙が拡大して痛みが消失・減弱します。

肩峰下滑液包炎の場合にも陽性となるテストです。

 

上記のように自動外転60°~120°で疼痛が発生しても肩関節外転動作が可能な場合(①)と、それ以上は上げれない場合(②)では意味が違ってきます。

さらに、自動外転は不可能であっても他動外転はOKな場合(③)他動外転も不可能な場合(④)でも、それぞれ意味合いが変わります。

 

また、自動外転時は頚部筋などを使って鎖骨ごと巻き込んで肩関節を引き上げて外転する場合もあり、パッと見は外転できているように見えますが頚部の代償動作を外すと肩関節自体は外転できていない、ということもあるので注意が必要です。

このような肩関節動作を頚部で引いて代償をすることが慢性化すると、胸郭出口症候群の症状を二次的に引き起こすことがあります。

 

①…肩峰下滑液包炎(癒着なし)、腱板部分損傷、腱板炎など

②…肩峰下滑液包炎(癒着あり)、凍結肩(腱板拘縮)、腱板部分断裂など

③…腱板断裂(主に完全断裂)

…炎症期の肩関節周囲炎、広範囲の腱板炎、拘縮範囲の広い肩関節周囲炎(凍結肩)

 

 

 

ドロップアームサイン(落下テスト)

別名「落下テスト」とも呼ばれ、主に上記外転テスト(③)の場合にセットで行うことが多いテスト方法で、ペインフルアーク陽性時(①)にも行います。

 

まず、他動的に外転を行い90°付近で術者は手を離し患者にその体勢を一定時間保持してもらい、ゆっくりと下げていってもらいます。

この時に、痛みが誘発されて体制を保持できなくて落下したり、ゆっくりと下げれず落下してしてしまう状態で陽性となります。

術者は手を離した際に患者の腕が落下してくることを念頭に入れておき、落下の衝撃で痛みを悪化させないように支えてあげる準備をして下さい。

 

このテストは主に腱板断裂を疑うテストですが、肩峰下滑液包炎などでも陽性になることがあるので、症状を診る1つの目安として考えた方が良いかと思われます。

また、このテストは自動外転で痛みがつよい場合にはあえて行わないこともあります。

 

 

                            

 

もみの木整骨院仙台鈎取店では、しっかりとテスト法を行って患部の状態を診てから施術にあたり、状態の説明をしていくように努めていますので、肩関節に苦しさやつっかかり感などの違和感がある場合は是非ご相談下さい。

肩こりなどで肩関節周囲の腱板機能が低下していることも多く、痛みが出てからでは長期化することも多いのでご注意下さい。

 

肩関節に限らず、むちうちをはじめとした交通事故治療や、腰痛膝痛眼の疲れ頭痛身体の歪みなど様々なお身体のお悩みは、仙台市太白区仙台南インター近くにありますイオンスーパーセンター鈎取店2Fの、もみの木整骨院仙台鈎取店までご相談下さい!

肩峰下滑液包炎

2014.11.14 | Category: 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 
 

四十肩・五十肩と肩峰下滑液包炎

 

肩関節周囲に起こる軟部組織の変性を基盤として炎症や痛み・制限を引き起こす「肩関節周囲炎」、いわゆる四十肩五十肩とよばれる疾患の中に「肩峰下滑液包炎」があります。

今回はこの肩峰下滑液包炎について書いていこうと思います。

 

※肩関節の特徴や、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)の定義・病態・種類などは過去のトピックスをご覧下さい。

  ・肩関節の特徴⇒肩関節について

  ・肩関節周囲炎周囲炎(四十肩・五十肩)⇒病態と種類

 

 

 

滑液包とは?

 

滑液包とは、筋・腱・靭帯・骨などが重なる間にある扁平な小嚢(ふくろ)であり、嚢内に滑液粘液を貯留している組織です。これにより筋腱など、重なり合う組織のクッション作用および、組織の摩擦を防いでいます。

もともとは関節を包む膜である関節包であり、その一部が外に膨れ出して独立した組織であり、多くは関節腔(骨と骨の間の空間)と交通していることが多いです。

 

関節腔と交通している滑液包を交通性滑液包、独立した滑液包を非交通性滑液包とよびます。

 

交通性滑液包の特徴

⇒滑液包が関節包とつながっているので、滑液が関節腔⇔滑液包を行き来できるため、動作時の関節・筋腱内圧力の調整がスムーズに行える。

 

非交通性滑液包の特徴

⇒独立した袋のため、主にクッション作用がメインとなる。大きな圧力(荷重)をうけやすい関節部に多く存在します。

 

 

また、滑液胞はもともと関節包であり神経および血管が多い部位なので、炎症が起きるとすぐに痛みが発生してしまいます。

 

この滑液包が組織間に挟み潰された状態で動かすことにより、その摩擦で炎症を引き起こしたり、潰された状態で組織と癒着をしてしまうことで、動作時に癒着が引き剥がされて炎症を起こし、疼痛とそれによる動作制限を発生します。

 

 

肩峰下滑液包

 

肩関節肩峰下滑液包は、肩甲下滑液包上腕二頭筋腱滑液包と並び、肩関節に存在する三大滑液包のうちの1つになります。

 

上面は三角筋下部筋膜肩峰下面烏口肩峰靭帯肩鎖関節下部関節包と連結しており、下面一部は腱板表層に密着して1対化しています。

 

三角筋下面部を三角筋化滑液包烏口肩峰靭帯部を烏口下滑液包と個別に呼んだりもしますが、この3つは交通していることが多く、これらを総称して肩峰下滑液包と呼んだりします。

 

この肩峰下滑液包は肩峰と上腕骨の間に存在し、クッションのような役割を担っています。ここが主に棘上筋と癒着をして夜間痛をはじめとした様々な制限を引き起こしていきます。

 

 

 

肩峰下滑液包炎とは?

 

肩峰下滑液包炎とは肩峰下滑液包の急性または慢性の炎症であり、繰り返し起こる圧迫や使い過ぎ、急な外力などで炎症を発生します。

 

また、肩峰下滑液包の近くを走行する上腕二頭筋腱の炎症や、肩のインナーマッスルである肩腱板(ローテターカフ)の炎症に付随して起こることもあります。この際は、炎症物質の沈着から組織が変性をおこしたことにより、滑液包へかかる圧力が増えたり、癒着をおこして発症します。

 

それ以外でも加齢による肩腱板の機能低下部分的な損傷(痛みが出ない腱板損傷もある)があり、このような上腕骨頭を支える力が低下した場合は肩の動作時に首筋で肩甲骨を持ち上げて肩の動作を代償するため、上腕骨が上に引っ張られてしまい、肩峰と上腕骨の間が狭くなってしまいます。

 

この結果、第二肩関節(上腕骨と肩峰の間)の圧力が上がり、押しつぶされた状態が多くなることで炎症を起こしたり癒着を起こしやすい環境になって発症します。

このような肩峰下滑液包の棘上筋との癒着で起こる滑液包炎では、必然的に第二肩関節が狭窄する肩峰下インピジメント徴候を起こします。

 

肩峰下図

 

 

 

肩峰下滑液包炎滑液包炎 症状

 

肩峰下滑液包炎の症状で一番に挙げられるのは「痛み」で、炎症が起きている際はどの動作でも痛みを生じ、第二肩関節(肩峰と上腕骨頭)の狭窄が起きていて関節内圧が高い状態では痛みがつよくなりやすくなります。

 

この痛みは痛みで肩を上げれない有痛性の関節可動域制限であり、他動的・自動的な動作でも疼痛を生じるかどうかで腱板損傷・断裂との鑑別を行います。

 

 

 

烏口肩峰靭帯また、腱板機能の低下周囲組織の変性がある場合は、夜間痛も出やすく、状態によってはかなりつよい夜間痛を起こす場合があります。

 

これは、烏口肩峰弓(棘上筋が烏口突起と肩峰をつなぐ烏口肩峰靭帯の中を通るトンネルのような部位)が周囲の炎症・烏口肩峰靭帯の肥厚や骨棘などにより、トンネル内が狭窄し内圧が上がり発生します(一時的要因の夜間痛)。

 

その他、棘上筋と肩峰下滑液包の癒着が背景にあり、これにより筋のスパズムや浮腫が発生し拘縮を起こして発生する二次的なものもあります。

 

何にせよ、肩こりの症状がある場合でもきっちりと肩甲骨を含めた広い意味での肩関節の機能が破綻をきたしていないかを診ていくことが予防としては重要になります。

 

 

 

肩峰下滑液包炎 テスト法

 

肩峰下滑液包炎はインピジメント症候群・腱板損傷と似たような痛みを訴えるため、鑑別を図るうえで以下の徒手テスト法があります。

 

 

ドロップアームテスト

 

肩関節外転90°まで他動もしくは自動で持っていき、その姿勢を保持できるかどうかをみます。

腱板損傷などが疑われる場合は、外転位姿勢を保持できなくストンと落下したり、支えることで目いっぱいなためプルプルするのが特徴です。

また、他動でしか90°までいかない場合は腱板の損傷・断裂が疑われ、自動・他動ともに痛みがある場合は肩峰下滑液包炎肩峰下インピジメント徴候が疑われます。

 

 

ペインフルアークテスト

 

手のひらを下にして肩関節をゆっくりと外転させていき、60°~120°の範囲で疼痛が増強し、それ以外では疼痛が消失するかをみます。

自動外転が不可能な場合は他動的に行って確認します。

肩峰下滑液包炎滑液包炎、腱板炎(断裂)、肩峰下インピジメント徴候などが疑われます。特に他動時に疼痛が減弱する場合は腱板の損傷が疑われます。

 

また、60°~120°の疼痛位置で手のひらを上にした際に痛みが消失・減弱する際は肩峰下インピジメント徴候の疑いがつよいといえます。

これは外転60°~120°の範囲で、上腕骨の大結節部と肩峰の間に挟まれた肩峰下滑液包が最も圧力を受けるため痛みを訴えやすいからです。120°を超えると滑液包は肩峰下に入り込むため痛みは消失します。

また、手のひらを上に向けた際に痛みがつよくなる場合は、関節包の癒着や炎症などが疑われます。

 

  インピジメント1 インピジメント2

 

 

タウバーン徴候

 

患者の肩峰下滑液包炎部を圧迫し痛みがあるかを確認します。(滑液包炎があればおおよそ圧痛を訴えます。)

圧痛点を押したまま、患者の肩関節を他動的に外転していきます。この動作の際、疼痛が減少・消失すれば陽性とし、インピジメント徴候を伴った肩峰下滑液包炎の疑いがつよくなります。

 

これは圧痛点を押さえて外転することにより、肩峰下滑液包が肩峰の下に入り込むため痛みが減弱・消失するからです。

 

                       

 

 

もみの木整骨院仙台鈎取店では、肩こりを訴えて来院された方にも、肩関節の連動性をしっかりと確認して施術を行っております。

ただの肩こりと思っていても肩腱板機能の低下や癒着・拘縮がみられる場合もあるため注意が必要です。肩こり=筋肉の硬さから徐々に拘縮癒着につながることも多いので、「肩関節周囲炎」の予防も兼ねて定期的にケアをするようにしてみて下さい。

 

また、肩の症状に限らず、むちうちをはじめとした交通事故によるケガや、ぎっくり腰寝違えなど様々なお身体の不調は、仙台市太白区仙台南インター近くにあるイオンスーパーセンター鈎取店2Fにあります、もみの木整骨院仙台鈎取店までご相談下さい。

上腕二頭筋腱炎

2014.11.07 | Category: 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 
 

上腕二頭筋腱炎(上腕二頭筋長頭腱炎)

 

力こぶ上腕二頭筋とはアメコミのポパイに代表される、腕の「力こぶ」をつくる筋肉のことです。

 

なぜ腕の筋肉が肩関節周囲炎四十肩五十肩)と関連があるのかというと、この二頭筋の起始部の腱は肩甲骨前面部、つまり肩関節前方部からおこっているので腱部に炎症が起きると肩の周囲で痛みを発させ関節包の癒着をはじめとした肩関節周囲組織の変性を引き起こします。

 

このようなことが背景にあるため、広い意味で肩関節周囲炎の一部に含まれたりしています。

 

※肩関節の特徴や、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)の定義・病態・種類などは過去のトピックスをご覧下さい。

 肩関節の特徴⇒肩関節の特徴

 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)⇒病態と種類

 

 

 

上腕二頭筋の特徴

 

上腕二頭筋は起始部が腱になっていて、長頭短頭の2つの部位(頭)から起こっているため「二頭筋」と呼ばれます。

 

≪上腕二頭筋 解剖学的まとめ≫

 

arm muscle長頭起始肩甲骨関節上結節(図左側の腱)

 

短頭起始肩甲骨烏口突起(図右側の腱)

 

停止部橈骨粗面(大部分)、前腕骨筋膜(一部)

 

支配神経筋皮神経

 

運動作用肘関節屈曲と前腕回外

上腕二頭筋 屈曲肢位   (肘を90°固定し、手のひらを上に向ける動作)

 

拮抗筋上腕三頭筋

   (反対の作用を持つ筋肉)

 

共同筋上腕屈曲時⇒上腕筋、烏口腕筋

    前腕回外時⇒回外筋、腕橈骨筋

 

 

 

上腕二頭筋腱炎の特徴

 

長頭腱と短頭腱では長頭腱部に炎症が起こりやすく、腱鞘炎のカテゴリーに入ります。

長頭腱部に炎症が起こりやすい理由として以下の解剖学的な特徴が挙げられます。

 

結節間溝短頭腱は起始部からほぼ真っ直ぐ下方へ走行しているのに対して、長頭腱は上腕骨に沿って横に走行し、上腕骨の大結節・小結節という山のように盛り上がっている部位の間を通り、走行角度を90°変えて下降します

 

この大結節と小結節の間のことを「結節間溝」といい、長頭腱は小結節の上~結節間溝部につっかかる様に走行しており、腱の摩擦が起きやすい構造になっています。

 

ここで摩擦によるストレスが繰り返し起こることによって、長頭腱に炎症が発生し痛みが生じた状態を「上腕二頭筋長頭腱炎」と呼びます。

 

 

 

上腕二頭筋長頭腱炎の症状・テスト法

 

上腕二頭筋長頭腱炎は結節間溝部の腱摩擦からの炎症による痛みですが、重度の際は夜間痛なども伴うことがあります。

主に物を持つ、前腕を捻る(特に回外)、肘を曲げる、肩を上げる、など長頭腱部に摩擦刺激がおきる動作で痛みが発生・増強し、動作が制限されやすいのが特徴です。

 

これにより、長頭腱部に伸縮が加わらないように庇うため、身体を前に倒すようになり肩が前に出てきます。(円背+上腕の内旋+肩甲骨の前傾

この結果、大・小胸筋が常に短縮することで肩の動きが制限され、肩関節を構成する筋・靭帯の連結・連動が阻害されて長頭腱炎以外の疾患を合併してしまいます。

 

肩峰下滑液包炎をはじめ、上腕二頭筋長頭腱炎と同じように肩関節前面に痛みを訴える疾患は多く、これらを区別する意味でも以下のテスト法を用いて鑑別を行います。

 

 

上腕二頭筋長頭腱炎の徒手テスト法

 

 

ヤーガソンテスト

 

気を付けの姿勢をしてもらい、そのまま肘を90°に屈曲します。

次いでこの状態のまま被験者に手首を回外してもらいます(赤色矢印)。この回外を行う際に施術者は抵抗をかけます(青色矢印)。

この時、結節間溝付近に疼痛を訴えたり、痛みが増強するようだと陽性とします。

 

ヤーガソン

 

 

スピードテスト

 

肩関節屈曲位で、手のひらを上に向けた状態で肘関節伸展してもらいます。

次いで施術者は被験者の前腕に手を置き、下方へ抵抗を加えます(赤矢印)。この際に、被験者には抵抗に逆らうように上方向へ力を入れてもらいます(青矢印)。

この時に結節間溝付近に疼痛が発生したり、痛みが増強するようだと陽性とします。

 

スピードテスト

 

 

ストレッチテスト

 

気を付けの姿勢から、施術者は被験者の手首を持って、腕を後方にもっていき肩前面(長頭腱)のストレッチ肢位をとります。

45~55°程度の範囲で検査をみますが、伸展時に結節間溝部に痛みが走る場合は痛みが出たところまでとし、無理をしないようにして下さい。

この伸展状態から肘関節のみを曲げます(青矢印)。

これにより長頭腱がストレッチの伸張ストレスから解放されるため、結節間溝付近の痛みが消失すれば陽性とします。

あくまで痛みが消失するかしないかをみます。

 

ストレッチテスト

 

 

 

上腕二頭筋長頭腱炎 治療・予防

 

治療

 

上腕二頭筋長頭腱炎の治療は、痛みがつよい「炎症期」にはまず炎症を緩和させることが第一になるので、ストレッチなどは控えるようにし、湿布などで消炎鎮痛につとめますが、何よりも患部を安静にしてもらうことが重要になります。

 

ただ、全く動かさないと拘縮を引き起こす可能性もあるため、痛みの出ない範囲で関節包内運動や遠隔治療を行っていき患部の制限をとっていきます。

二次的に起こる広義の肩関節に関係する組織(胸鎖肩鎖肩甲上腕肩甲胸郭胸肋関節)などの拘縮を防ぐためにも全体を意識した治療・調整が肩関節周囲炎を防ぐことにもつながります。

 

炎症が起きている結節間溝部には、超音波治療器などを用いて炎症物質を散らしていくのも効果的です。さらにテーピングなどで固定をするのも効果がみられることが多いです。

 

 

予防

 

肩甲上腕リズム予防としては、仕事がら腕を使うことが多い方や、パソコン・運転が多い方などは疲労性の炎症をはじめ、姿勢の乱れ肩腱板の酷使により肩甲上腕リズムの破綻を起こしやすいため普段からケアをすることが重要です。

 

特に肩を動かす際に首筋で肩を引っ張ってくるクセがついている場合は(右図参照)、肩関節の連動動作に乱れが出ているため注意が必要です。

また、筋肉の緊張がつよい時に大きく伸ばすストレッチをして逆に痛めることも多いので、

 

肩を軽く動かす⇒軽く伸ばす⇒ゆっくりと呼吸をつけて大きく伸ばす

 

のように、急に強い刺激で身体がびっくりしないよう(伸張反射)に工夫してストレッチを行うことをオススメします。お風呂などで温めてから行うとなお効果的です。

肩関節周囲炎対策のストレッチは後でまとめますのでご覧下さい。今回は二頭筋の基本的なストレッチを紹介します。

 

 

注意点

1から2の肢位に行く際、二頭筋が伸びる前に肩甲骨周囲や肩関節部に痛みや違和感が出る場合は肩甲帯の連動が低下傾向にあるといえます。この場合はストレッチを無理に行わないようにして、まず肩周りの筋肉の緊張をとってあげるようにして下さい。無理に行うとケガの原因になります。

 

二頭筋ストレッチ

 

片腕を肩の高さないしそれより少し低い高さまで上げて、手のひらを下に向け拳を軽く握り、壁に当てます。

次いで上半身を壁と反対側に捻りキープして伸ばします。

必ずゆっくりとした動作で行うようにして下さい。

 

 

 

                     

 

 

もみの木整骨院仙台鈎取店では肩の痛み・苦しさを訴える症状の場合、自覚症状が肩こりだとしても「肩関節全体」の連動性とパフォーマンスを確認して施術にあたっております。

肩こりから筋肉のバランスが乱れ、肩関節の連動性が失われた結果、突然痛みが出て肩関節周囲炎四十肩五十肩)を発症することが多いので、心配な方は気軽にお問合せ下さい。

 

肩の症状以外でも、むちうちをはじめとした交通事故治療や、ぎっくり腰などの腰痛頭痛など様々なお身体の不調は、仙台市太白区仙台南インター近くのイオンスーパーセンター2Fにあります、もみの木整骨院仙台鈎取店までご相談下さい。

四十肩・五十肩 病態と種類

2014.10.23 | Category: 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 
 

肩関節周囲炎いわゆる四十肩・五十肩

 

前回は肩関節の構造について書きましたが、今回は肩関節周囲炎いわゆる四十肩・五十肩といわれる疾患の病態と種類を書いていきます。

 

 

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の病態

 

四十肩・五十肩は肩関節を構成する軟部組織の変性で痛み(炎症)が発生することが多いです。

以前に「四十肩・五十肩(肩関節周囲炎) 肩関節とは ⇒コチラ」で書きましたが、肩は複数の関節の連動でスムーズな動作が成り立っており、この連動バランスが崩れることで炎症が発生して痛みとそれによる動作の制限が発生します。

以前は40~50代の方に多かった疾患ですが、現在はパソコン作業やスマートフォンの普及で、姿勢が乱れて肩こりを悪化させて発生することが多く、発症年齢も様々です。
 

 

四十肩・五十肩 特徴的な症状

 

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 

四十肩・五十肩の疼痛発生の特徴は、先に挙げた生活習慣などでの変性・連動性の破綻を背景にして、

 

誘因なく出現可動域制限を伴って増強徐々に改善

 

という経過をたどることが多いです。

「痛みが消えた=治った」ともいいきれず、「炎症が沈静化し痛みを感じなくなった=組織の拘縮が完成した」といったほうがいいかもしれません。

痛みは炎症によるものと筋肉のスパズムによるものと考えられており、この痛みが消えるまでの期間は発症状態により個人差はありますが、長いと1年以上かかる場合もあります。

 

痛みの強い時期を「炎症期」、痛みが和らぎ組織が固まっていく時期を「拘縮期ないし凍結期」といったり、拘縮した肩を「凍結肩」などといい表したりもしますが、今現在の定義は以下の状態を指します。

 

痛みがある動きにくい肩の状態全体を広い意味で「肩関節周囲炎」

 

疼痛と拘縮を伴うものを肩関節周囲炎のなかの「癒着性肩関節炎(凍結肩)」

 

 

凍結肩は、肩関節の動きをよくするために潤滑剤を生成する袋である肩峰下滑液包や関節を包む袋である関節包が、筋肉をはじめとした周囲組織と癒着をおこしてしまう状態を指します。

 

典型的な症状として、

 

・有痛性による関節の可動域制限
  (特に結髪・
結滞動作)

・夜間痛

 

の二つがあげられることが多いですが、炎症・変性が起こった部位によっては必ず出るともいいきれません。
 

 

結髪・結帯動作

 

結髪・結帯動作肩関節の多様に動く方向の中で、結髪・結滞動作は変性・炎症が発生しやすい部分に負荷がかかりやすいため制限が出やすい動作であるといえます。
また、結髪・結帯動作は
肩関節の複合動作であり、様々な微調整を筋肉が行わなければならず、筋肉の伸縮性・連動性が確保されていなければ難しい動作であるため、障害されやすくなります。

 

 結髪

 屈曲+外転+外旋

 

 結帯

 伸展+内転+内旋

 

 

 

夜間痛

 

人は安静時(睡眠時やリラックス時)には副交感神経が優位になり、身体の組織修復・栄養の吸収などを行って調子を整えています。

この際、血管が拡張するという性質があり、これによって関節組織の内圧が上がり「夜間痛」が発生するといわれています。

 

また、肩甲骨には烏口突起と肩峰部を結ぶ烏口肩峰靭帯があり、その中を棘上筋が通っています

この部分で烏口肩峰靭帯の肥厚や炎症・骨棘などにより、圧力が上がることで痛みが発生します。立位・座位では腕の重みで下垂しており、この棘上筋が通るトンネル部分が広くなるので痛みが出にくいのですが、仰向け時はこのトンネル内が狭くなるので、血管の拡張と合わさって痛みを起こしやすくなります。

 

多くは棘上筋と肩峰下滑液包の癒着でみられます。これについては「肩峰下滑液包炎」の項で詳しく解説していこうと思います。

 

また、肩の変性は関節が前方に捻じれてくる「巻き肩」の状態になりやすく、仰向けの体勢で床と肩の間に隙間ができた状態では常に重力や布団の重みが加わるため、これも痛みをつよくさせる原因のひとつになります。このような場合はタオルなどを下に入れて隙間をなくすことでラクになることがあります。

 

この時に抱き枕などを利用して肩に腕の重みがかからないようにするとより一層効果的です。
また、横向きで肩を下にした場合も自身の体重で圧迫力が加わり、関節の内圧が上がるので同様に痛みがおきやすいので注意が必要です。

 

四十肩・五十肩になったことがある方ではこの動作の制限・痛みはもちろん辛いのですが、何よりも「夜間痛で寝れない」ことが1番といわれる方がほとんどです。

 

四十肩・五十肩寝る体勢

四十肩・五十肩寝る姿勢2

 

 

四十肩・五十肩 種類

 

肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)は「肩関節周囲に起こる炎症、それによる痛み・制限がおこる疾患の総称」であり、変性・炎症がおこる部位でそれぞれ疾患名が変わります。

 

肩関節周囲炎

 

上腕二頭筋腱炎  詳細はコチラ

 

腱板炎および腱板断裂

 

肩峰下滑液包炎  詳細はコチラ

 

石灰沈着性腱板炎

 

肩峰下インピジメント症候群

 

 

これらを総じて四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)といわれます。これらを調べる徒手テスト法があり、鑑別をおこなっていきます。
これらについては、後に個別症例と一緒に解説していこうと思います。

 

 

                         

 

 

もみの木整骨院仙台鈎取店では、「揉みほぐし」希望で来られた患者様でも、肩のパフォーマンス状態をチェックしお伝えするようにしています。自覚症状ではただの「肩こり」だと思っていても、組織の変性や筋のパフォーマンスが低下して周囲組織で代償がおきていれば、今は痛みがなくても痛みが急におきる可能性がある「肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)予備軍」といえます。もし気になる場合は気軽にお問合せ下さい。

 

仙台市太白区仙台南インター近くにありますイオンスーパーセンター鈎取店2Fの、もみの木整骨院仙台鈎取店では四十肩五十肩に限らず、むちうちをはじめとした交通事故治療や、ぎっくり腰などの腰痛症状、頭痛など様々なお身体の不調をケア・サポートしております。ぜひご来院下さい!

 

四十肩・五十肩 肩関節とは?

2014.10.17 | Category: 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 
 

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 

誰でも聞いたことがあるであろう、四十肩ないし五十肩。
病院で「四十肩(五十肩)」と診断された、として来院される患者様も多いですが、そもそも「四十肩(五十肩)」という疾患は正式には存在しません。今の定義としては、肩関節周囲におきる炎症を総じて四十肩五十肩と言い表しているだけで、正式名を「肩関節周囲炎」といいます。

 

中年以降(40~50代)に発症することが多く、肩関節周囲の筋肉・腱・靭帯などをはじめとした軟部組織の退行変性加齢などによる筋の衰えや、伸縮性の低下による変性など)を基盤として発症することが多いです40~50代に多く発症するためこのように呼ばれますが、これ以外の年齢でも起こります。

 

肩こりからはじまり⇒肩甲骨の可動域が慢性的に悪くなり⇒痛みが発生、というパターンが非常に多いのですが、肩甲骨の動きが悪い段階でただの「肩こり」だと甘くみないようにするのが重要です。
今回は、
四十肩五十肩を理解するうえで重要になる「肩関節」についてまとめていきたいと思います。

 

 

肩関節の特徴

 

肩関節図解場合によっては寝れないほどの痛みを起こし、日常動作へも様々な支障をきたす四十肩・五十肩ですが、肩関節の特徴が大きく関係してきます。

 

この肩関節の大きな特徴は、通常の骨がくっつき合って構成される関節ではなく、骨(特に肩甲骨)が筋肉・腱・靭帯でつり下げられている関節であるということです。

 

筋・腱・靭帯が重なり合い様々な動作を可能にし、かつ固定も行うため滑液包という組織の連動をスムーズにする潤滑剤(オイルのようなもの)を出す器官も豊富に存在し、肩関節の運動を補助しています。

 

つまり関節の固定力を筋・腱・靭帯に依存しており、以下の特徴をもっています。

 

特徴

 

①肩関節は人体で一番可動域が広い関節である。
 (=裏を返せば一番関節としての固定力は弱いといえる。)

 

②多方向への様々な動きを筋肉で固定・補正されている。

 

③周囲の関節とも連動して関節動作をおこなう。

 

 

①・②は広く自由な運動を可能にするかわりに安定性に欠けるということで、動作時の固定と補助を筋肉によって調整されています。これにより多方向への円滑な動作と安定性を保っており、この肩関節の動作を補助・調整・固定する筋群(肩のインナーマッスル)を「肩回旋腱板ローテーターカフ」と呼びます。

各インナーマッスル単筋ではそれぞれの運動方向へ作用しますが、この4筋が共同で上腕骨の骨頭を関節窩に押し付け、さらに三角筋からも調整をうけることにより、肩甲上腕関節の運動支点を形成します。

 

一般的に四十肩・五十肩ではこの肩腱板機能が破綻して肩関節周囲に炎症をきたし発症することが多いです。

 

 

肩回旋腱板(ローテーターカフ)

 

肩回旋腱板

棘上筋  

肩の外転作用。

 

棘下筋

肩の外旋。上部線維は外転、下部線維は内転の作用。

 

小円筋

肩の外旋・内旋作用。

 

肩甲下筋

肩の内旋・水平屈曲、少し内転の作用。

 

 

 

③は「肩関節」といえば肩甲骨部と上腕骨部が連結している部分をイメージされると思います。解剖学での正式名称は「肩甲上腕関節」といい、これは狭い意味での肩関節を指し、解剖学的肩関節と分類されます。

 

一方で、肩の「機能」で見た場合には肩甲上腕関節に加えて、肩鎖関節胸鎖関節の解剖学的関節2つと、肩甲胸郭関節(機構)・第二肩関節肩峰下機構)・烏口鎖骨機構から成る機能的関節(解剖学上は関節ではない)の6つを合わせて広い意味での肩関節といいます(3つや5つで表される場合もあります)。

 

 

機能的肩関節

 

 

この6つの関節連動による複合動作で「肩関節」の安定した動作・パフォーマンスが保たれており、この上に筋肉が・単に肩の関節部(肩甲上腕関節)に痛みがあったとしても、その周囲関節の機能不全からきていることがあるため気を付ける必要があります。

 

 

肩甲上腕リズム

 

肩関節(肩甲上腕関節)は外転動作時に肩甲骨とおおよそ一定の間隔で連動して動き、動作をスムーズにこなします。これを肩甲上腕リズムといい、肩関節のパフォーマンスを診る際に非常に重要な項目になります。
だいたい肩甲上腕関節部と肩甲骨は2:1の比率で連動して動いています。

 

肩甲上腕リズム正常

 

 

この肩甲上腕リズムは、肩関節のインナーマッスルである①肩回旋腱板(ローテーターカフ)と、②肩関節のアウターマッスル、さらに③肩甲骨固定筋にてバランスが保たれています。

この①、②、③は以下のように分類・定義されています。

 

 

①肩腱板(ローテーターカフ)の4筋

 

⇒棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4筋により上記に記載したとおり、肩甲上腕関節の運動支点形成と骨頭の安定化を司ります。

 

 

②インナーマッスル以外で上腕骨球蓋部(骨頭部)に付着する筋

 

⇒三角筋、広背筋、大胸筋、大円筋などにより大きく力強い動作を可能にしています。

 

 

③肩甲胸郭で肩甲骨の運動・固定に関与する筋

 

⇒僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋、前鋸筋、小胸筋などにより肩甲骨の位置を拮抗・補助作用も含め調整します。

 

 

 

肩甲上腕リズムこの肩甲上腕リズムが破綻すると、頚や体感で肩の動作を代償してしまうので、右図のような腕の上げ方になります。

当院ではこのような状態を肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)予備軍とよんでいます。

この状態では身体のバランスも乱れ、頚や腰など周囲の関節や、筋肉にも影響を及ぼしてしまうので注意が必要です。
 

 

 

                          

 

 

もみの木整骨院仙台鈎取店では肩関節のパフォーマンスをしっかりと把握したうえで、適切なストレッチ指導もおこなっていき、四十肩・五十肩の予防にあたっております。ただの肩こりと思っていても予備軍であることも多いので、気になる方はご相談下さい。
その他、むちうちをはじめとした交通事故治療や、腰痛スポーツでのケガ頭痛など様々なお身体のお悩みは、仙台市太白区仙台南インター近くにありますイオンスーパーセンター鈎取店2Fの、もみの木整骨院仙台鈎取店までご相談下さい!
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